電子書籍『ねとぽよ第2号』で家入一真さんに取材をしました

 電子書籍『ねとぽよ第2号』で家入一真さんに取材をしました。特集「ネットと料理」の中の「奥さまに夫のウェブサービスを料理してもらった」企画です。家入一真さんの奥さま・家入明子さんに「CAMPFIRE」というサービスを料理してもらったんですね。企画の紹介エントリーはこちら。
「うちの旦那は存在自体が嘘のようなの」奥さまに夫(家入一真)のウェブサービスを実際に料理してもらった #bunfree - ねとぽよ
 明子さんが以前発表した事実を元にした小説『学級委員長、家入明子。 - 家入明子 | ブクログのパブー』の「ねとぽよ特別篇」を書いてもらいました。

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 これは本誌の中に掲載している写真です。なぜこんなにもしょげている家入さんの写真が撮れたかは『ねとぽよ第2号』を読んでいただくとして…(どことなく、すごく反省していますね!)。

 先行者ネタや田代祭に便乗する夫を家の中で見ていて、「この人、タダモノじゃないな……」と思いました。ネタなのかマジなのか分からない場所で遊ぶのが好きみたいなんです。さっき「存在自体が嘘のよう」って言ったのは、そんなふうに彼が現実世界もネットもあまり違いがないように生きていて、実体がつかめないからで。 (『ねとぽよ第2号』58頁)

 一真さんは2000年の中国製二足ロボット・先行者ネタが流行っていたときに「先行者.com」をつくったり、2001年の田代祭のときにあの「パーソン・オブ・ザ・イヤー」のコラージュをつくった人です。今では六本木のイケイケの経営者に見えるのですが、元々はどっぷりとネットの世界にいた人でした。明子さんにCAMPFIREを料理してもらっている間、そんな一真さんの話をたくさん聞きました。
 明子さんのCAMPFIRE料理が完成し、じゃあCAMPFIREをつくった一真さんに実際に食べてもらおう、としたところ、“いろいろ”ありました。
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 昔、セカンドライフが話題になっていた頃に、ぼくは結構入れ込んじゃいました。すごく未来を感じたんですよ。例えば、足が動かなくてお金がなくて六畳一間のところに住んでいる男の子がいる。その子はセカンドライフの中ではすっごく足が早くてめっちゃ走れるし、みんなと明るくコミュニケーション取れるし、豪邸に住んでいる。そうしたら、その子にとってのリアルってどっちなんだろう?って考えた。現実世界では食べて寝るだけなんだけど、セカンドライフ内で充実した人生を送れるんだったら、その子にとってはセカンドライフの方が本当の人生なんじゃないかな、って。そんな時代が来るかなと期待していたら、結局来なかったんだけど……。 (『ねとぽよ第2号』67頁)

 ネットの中の評判がすべて、っていう感覚がぼくの中にあるんですよ。 (『ねとぽよ第2号』68頁)

 先日、『ねとぽよ第1号』で私たちが表紙にした坂口綾優さんをフィーチャーした「studygift 〜学費支援プラットフォーム〜」がリリースされました。それ以来、一真さんについての意見がたくさん出ています。例えば、こんな意見などです。
家入一真さんの例の件で願うことなど: やまもといちろうBLOG(ブログ)

 ただ、私が一真さんに実際に会って取材をして思ったのは「この人自身がウェブで救われた人だからこそ、こんなにもウェブのことを真剣に考えているんだな」ということです。具体的な話は、ぜひ『ねとぽよ第2号』を読んでみてください。なぜ彼がこんなサービスを作ろうとするのか、その一端が見えるかもしれませんよ。



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